D税金関係


 技能実習生に関係する税金としては、@毎月の賃金に対する所得税、A年末調整、B住民税そして帰国後に請求する年金の脱退一時金から徴収される源泉徴収があります。住民税を巡る問題を除けば本人たちが何らの知識を持っていないため問題となることは少ないのですが、大した手間もかからないので日本人労働者と同じように扱ってもらいたいと思います。

【毎月の所得税】
 日本人の場合、扶養する家族がいれば就職した時点なり、年の初めに扶養控除申告書を会社に提出して適正な税金が計算されることになります。技能実習生の場合、例外なく、母国の家族に対して仕送りをしています。当然、送金対象となっている家族は扶養控除の対象となるにもかかわらず放置されているのが現実です。そうした家族を扶養控除の対象とするためには、日本人と違って戸籍関係の証明と送金証明が必要となります。周りのフィリピン人労働者を見てもこの扶養控除については無視されているのが現状で、タガログ語の雑誌などでと続きをすると宣伝している会社があります。当然、高額な手数料を取っています。
 中国人技能実習生の場合には、源泉徴収が免除されるとの租税条約があるため会社を通じて「租税条約に関する届出書」を税務署に提出する必要があります。留学生についても同様となります。

【年末調整】
 年末調整については外国人の場合二通りの考え方をする必要があります。一つは言葉の通り、日本人と同じように1月から12月までの賃金の合計で源泉徴収された所得税を調整するものです。あと一つは、帰国するときに会社は最後の賃金で年末調整をして過不足を調整する必要がありながらなにもされていないのが現実ではないでしょうか。3人程度の扶養があれば源泉所得税はかからないはずです。

【住民税】
 住民税がどのような形で請求されるかをみると、年末調整すると源泉徴収票が発行されます。この源泉徴収票を会社は労働者がその年度の1月1日に住んでいた住所の市町役場に送付します。その時、賃金から控除する特別徴収か、本人が市町村役場から送られてきた切符に従って支払っていく普通徴収のいずれかにマークをして提出します。特別徴収にマークがされておれば市町村役場は会社に徴収額を通知してくるので、会社はそれに応じて毎月の賃金から控除して納付することになります。住民税の支払いは6月から翌年の5月までに均等に納付しますが、6月に帰国する技能実習生達は、1年分の住民税全額を会社が徴集しようとするためトラブルとなるケースが少なくありません。退職日が6月から12月の場合には、本人から一括徴収の申し出が無い限り一括徴収はできないことになっていますので、帰国してから支払うという普通徴収の届を提出すればそれで済む話です。またこれ以外の時期であっても最後の賃金が少なく、未徴収税額を控除できない場合にはこれも普通徴収で届け出れば問題ありません。しかし行政に対していい顔をしたいために無理に徴収しようとしてトラブルが発生することもあります。

【脱退一時金に対する税金】
 帰国後に日本年金機構に脱退一時金の請求をすると一時所得として20%の源泉徴収がなされますが、確定申告をすると退職所得として扱われるため全額還付されることになります。ただ、日本国内にいる人を納税管理人に指名して、その人に手続をしてもらう必要があるため、どこからも教えられていないようです。私がやった範囲では、4万円から6万円程度の源泉徴収がされていました。母国では十分1か月は生活できる金額となり、無視しえない額となります。インターネットで探してみるとこの手続きが儀容として出来るのは税理士さんだけとと思いますが、それ以外の始業の人が宣伝をしています。ただ、日本語のHPではどうしようもないと思います。税理士さんに低額な手数料で請け負ってもらう体制造りが必要といえます。
 いいことか悪いことか何とも言えませんが、その手続きを商売としている人を協同組合から紹介されたという技能実習生がいました。手数料は30%ですが、正規な金融機関から送金するとも思えないため確実に受領できるか不安もあります。