C関係機関の問題(協同組合、送出機関)


 技能実習生に関係する機関というと入国管理局、JITCO、受入機関(第1次受入機関としての協同組合と第2次受入機関としての協同組合の組合員=会社)ということになります。当然、母国の送出し機関の問題もありますが、私達にはよく分からないのが現状です。ただ受入機関の理事の奥さんがフィリピン人で送出し機関の代表者だったという例がありました。
 関係機関の問題といっても関係者全員が技能実習生制度は建て前と本音の世界で動いていることを認識しているため問題が発生した場合であっても本音の部分を問題にしだすと、受入機関に対する受け入れ停止等の処分の問題があるため入国管理局やJITCOは一歩下がって対応するという姿勢になっています。以前JITCOの職員から聞いた話では、JITCOでは問題を持ち込まれても対応することはできないが、労働基準監督署に相談すると入国管理局に連絡が行くのでそちらに行くのもいいのではないかとのとのことでした。これは単なる相談ではなく、賃金未払いや労働条件通知書の不交付など労働基準法違反の申告をした場合に限られるのではないかと考えられます。
 強制帰国等で保護すると入国管理局にその旨報告に行きます。研修が出来ない状況になると技能実習の要件を満たさないため帰国命令がでてもやむを得ない話かもしれませんが、報告しておかなければ、帰国の問題を突きつけられても困ります。当然本人も連れて行って本人から事情聴取もされます。この場合、協同組合から報告が来ているかどうかも確認しています。こうした場合、入国管理局は状況確認するだけで特別調査に入るということはありません。これも建前と本音の世界の話なので黙認して当事者同士に解決を任せるという姿勢を取っているためといえます。入国管理局との関係に敏感に反応する協同組合の場合、保護したらその翌日には過去に関係したユニオンに連絡してきて入国管理局に行く前に話し合いを申し入れてきます。会社と話をすることもなく協同組合が仲立ちして解決に至ることもあります。
 裁判等、長丁場になれば雇用保険の問題も出てきます。雇用保険を受けるためにはハローワークに出頭して求職活動をすることが必要となりますが、本来技能実習生は協同組合の傘下の会社で、本人に定められた職種でしか働くことが出来ないため、求職活動自体ありえない話ですが、ハローワークでは求職という形をつくる必要があるためJITCOに対して求職活動を行うことになります。一度顔を出すだけの話です。技能実習生が雇用保険を受給するということは本来ありえない話ですし、強制帰国の問題が発生して保護した場合でも会社が解雇していないと強弁して資格喪失の手続きをしなければ受給することも不可能になってしまいます。