平成20年度社会保険労務士労働基準法問題


【問6−C】正解

[問題解説の主旨]
  法第41条との関係で考える必要があります。妊産婦についてはどうなるのか考え出すと混乱してしまうかもしれませんが、他の設問が条文の知識だけで回答できるため、この設問自体に解答できなくても【問6】の正答が得られます。

[条文]

第66条

 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十二条の二第一項(1ヶ月の変形)、第三十二条の四第一項(1年の変形)及び第三十二条の五第一項(1週間の変形)の規定にかかわらず、一週間について第三十二条第一項の労働時間(40時間)、一日について同条第二項の労働時間(8時間)を超えて労働させてはならない。

 A

 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項(災害等)及び第三項(公務員)並びに第三十六条第一項(労使協定の例外)の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。

 B

 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。


[解説]
 条文どおりに見ていくと、妊産婦が請求した場合には、時間外労働、休日労働そして深夜労働が禁止されています。
 第1項では、1ヶ月の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間性そして1週間単位の変形労働時間制を導入している事業場であっても妊産婦が請求した場合には、1週40時間を超え、また1日8時間を超えて労働させることができなくなります。
 第2項は「災害その他避けることができない事由によって、臨時の必要がある場合においては、行政官庁の許可を受けて」(第33条第1項)労働時間の延長ができ、「公務のために臨時の必要がある場合」(第33条第3項)には許可を必要とせず労働時間の延長ができる、またいずれの場合であっても休日についても同様であると規定しています。
 第三項では、妊産婦が請求した場合には深夜労働をさせてはならないとしています。
 これに対して、法第41条では、この適用が除外されている者が規定されています。この条文には妊産婦に対する例外は規定されていませんので、例えば、管理職である妊産婦が請求した場合であっても時間外労働また休日労働は免除されないことになります。なお、法第41条は深夜業の規定までは除外していないため管理職である妊産婦が請求した場合には深夜労働させることができなくなります。
 この辺りの取扱いについて次の通達があります。
 「妊産婦のうち、法第41条に該当する者については、労働時間に関する規定が適用されないため、法第66条第1項及び第2項の規定は適用の余地がないが、第3項の規定は適用され、これらの者が請求した場合にはその範囲で深夜業が制限されるものであること。」(昭61.3.20基発151号)

第四十一条 この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
一 別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
二 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
三 監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの