平成20年度社会保険労務士労働基準法問題

【問6−A】誤り

[問題解説の主旨]
 労働基準法「第6章の2女性」の条文が順を追って出題され、条文の知識が問われています。

[条文]

(坑内業務の就業制限)
第64条の2
 使用者は、次の各号に掲げる女性を当該各号に定める業務に就かせてはならない。

  1.

 妊娠中の女性及び坑内で行われる業務に従事しない旨を使用者に申し出た産後1年を経過しない女性 坑内で行われるすべての業務

  2.

 前号に掲げる女性以外の満18歳以上の女性 坑内で行われる業務のうち人力により行われる掘削の業務その他の女性に有害な業務として厚生労働省令で定めるもの

(危険有害業務の就業制限)
第64条の3
 使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。

 前項の規定は、同項に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、厚生労働省令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。

 前2項に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、厚生労働省令で定める。


[解説]

 女性に対する就業制限として妊産婦(妊娠中及び産後1年を経過しない女性)に対する制限と全面的に女性の就業を禁止するものとがあります。ここで問題になっているのは、坑内労働に対して女性労働者に対する就業制限がどのようになっているか条文の知識が問われています。
 18年の改正前には、満18歳以上の女性の坑内労働は禁止されており、次の臨時的な5つの業務のみ認められていました。@医師の業務、A看護師の業務、B新聞又は出版の事業における取材の業務、C放送番組の制作のための取材業務、D高度の科学的知識を必要とする自然科学に関する研究の業務。
 現在では、女性が就業できない坑内労働は、条文にあるとおり、「坑内で行われる業務のうち人力により行われる掘削の業務」への就業のみ禁止されています。これに加えて省令で定める「その他の女性に有害な業務」が禁止されています。具体的には、次の三つの業務が女性に禁止されていることになります。
  @ 坑内で行われる業務のうち人力により行われる掘削の業務(女性労働基準規則では、動力や発破によるものも禁止されています。)
  A 重量物の取扱いの業務
  B 鉛、水銀等の有害化学物質のガス、蒸気、粉塵を発散する場所での業務
 ちなみに、18歳未満の者については、法第63条で「使用者は、満十八才に満たない者を坑内で労働させてはならない。」と禁止されています。
 また、妊産婦については、女性労働基準規則で就業禁止となる業務が列挙されています。