国民年金の保険料免除制度をご存知ですか? @

 年金改革関連法案をめぐり閣僚の国民年金未納の問題が大きく取りざたされてきましたが、いつの間にか野党の代表者の未納も発覚し、落ちがついて一件落着となるのでしょうか。法案を審議するのは議員さんですから閣僚だけでなく、議員と名のつく者全てについて調査しないと筋が通らないはずですがなかなかそこまで話が発展してこないのは・・・・未納の議員さんがたくさん出てきたら年金不信に拍車をかけることになるからかもしれませんが、うやむやで済ませれば江角まきこさんを国会の証人喚問に呼び出そうという話はなんだったんでしょうか、という話になってしまいますよね。まあ、政争の道具として取り上げただけでしょうから当然といえば当然のことでしょう。

 この一連の騒動で、国民年金への未加入との表現ではなく、未納と表現されていますが、これは20歳になれば自動的に国民年金の被保険者になっていますよということを示しています。短い期間で国民年金の数倍の年金がもらえる議員さんは別として、20歳から60歳まで全て保険料を払っても797,000円(もし保険料未納期間があればその期間に応じて減額)しかもらえない私たち被保険者の中にはいろいろな理由により保険料が払えない人もいます。経験のため我が家でも全額免除の申請をしてみようかとも考えたこともありましたが90歳まで生きる予定があるので年金を減額されるのも面白くないので一年分まとめて払い2,920円の割引を受けることにしています。もし保険料を支払うことが困難であれば保険料の免除制度もあります。未納の場合と保険料を払わないという点では同じですが、手続きをして免除の制度の適用を受けるか、ほったらかしておくかでは将来大きな問題が発生してきます。

 まず、たちまちの問題としては、交通事故等で障害を負った場合はどうでしょうか。障害年金をもらう要件として保険料を払っていることが条件となっています。事故でお医者さんにかかった月の前々月から1年間保険料を払っていないと障害年金はもらえません。前々月????と思われるかもしれませんが、これは当月分の保険料は翌月の末日までに払うようになっているので、事故が起こってから保険料を遡って払っても障害年金は出しませんよということなんですね。前月からであれば事故が起こってから保険料を払えばいいことになりますから・・・。次に、将来発生する問題の件ですが、老齢年金をもらうときには保険料を納めた期間が問題となってくるからです。原則25年以上保険料を払っていなければ老齢年金はもらえません。したがって未納期間は25年には一切カウントされないということになります。しかし、免除制度の申請をし、適用を受けておけば、その期間は免除の種類に応じて全期間ではありませんが一部の期間は保険料を支払った期間と見なしてもらうことが出来るからです。
 では、この保険料の免除制度はどのようなものか見ていきますと、@全額免除、A半額免除そしてB学生免除の3つの免除制度に大別することができます。どのような場合に適用を受けることができるかというと、@とAについては本人と配偶者と世帯主の前年の収入によって審査され、Bは学生本人の前年の収入によって審査されることになります。それぞれの内容については次号で見ていきましょう。

【以下雑談】
 ちなみに未納保険料は2年で時効となり、徴収も納付もできなくなりますが、この時効によって胡散霧消してしまう保険料の、本来徴収すべき保険料総額に占める割合は、過去17年間で約20%であると新聞に載っていました。単純にこの20%の人が将来無年金者となるとすれば、私のように90歳まで生きようとしている人は、少なくとも65歳(年金支給開始)から90歳までの25年間の生活費の問題があります。年間の生活費を200万円と仮定すれば、自助努力で5000万円の蓄えが必要となります。それに医療費の自己負担は確実に増えてくるでしょうし・・・。とすると生活保護世帯急増の問題が発生してきますし、その先には、若い人たちは食生活や環境ホルモンなどの影響によって長生きできない、長生きしても医学が進歩していくので早くから病気になって労働力としての能力を失ってしまうのではないかと勝手に考えています。そうすると年金・健康保険財政はどうなってしまうのでしょうか。オイディプスのように明快な謎解きは無理でしょうから賽の河原で石を積み、シ−シュポスのように坂道に大きな石を押し上げる努力を繰り返し繰り返ししていくことになるのでしょうね。

国民年金の保険料免除制度をご存知ですか? A

 国民年金の保険料免除制度には、全額免除、半額免除そして学生免除の三つの制度があると述べましたが、もう少し細かく見ていくと、法定免除、申請免除(全額免除と半額免除)そして学生免除(学生納付特例制度)に分かれます。今回はそれぞれの内容を見ていくことにします。ただ簡単に免除の適用を受けてしまうと、当然、保険料を全額支払った場合と同額の年金はもらえませんので、将来、悔やむことになるかもしれません。ただし、受給資格期間には算入されますし、免除期間中に障害を負たり、亡くなったりした場合には、障害年金と遺族年金は受給することができます。未納期間中の場合には受給資格期間にも算入されないし、障害年金や遺族年金の給付が受けられませんので、免除の要件に該当するのであれば未納で放置せず免除の申請をしておいてください。

1.法定免除
 申請免除と学生免除は本人の申請によって保険料の納付を免除してもらう制度ですが、法定免除は法律で定める一定の状況に該当した場合には、当然に保険料の納付が免除されるものです。とはいっても、社会保険庁から免除する旨の通知はありませんので、その旨申し出なければ法定免除に該当していても保険料を納付し続けることになりますので注意しておく必要があります。障害等級に該当している場合には市町村が実施している医療費の免除等福祉制度の適用を受けることが出来ます。法定免除は次の三つの場合に該当している期間中は適用されます。@障害年金の1級及び2級に該当した場合、A生活保護法の生活扶助の受給者に該当した場合、B厚生労働省令で定める施設に入所した場合です。

2.申請免除(毎年手続きが必要)
 この制度には、全額免除と半額免除の制度があり、次の要件に該当したときに申請することが出来ます。@前年の所得が一定額以下の場合、A地方税法に定める障害者又は寡婦であって、前年の所得が125万円以下の場合、B生活保護法の生活扶助以外の扶助を受けているとき、C天災事変、失業等により保険料納付が著しく困難なとき、のいずれかに該当するときです。このうち、@については、全額免除か半額免除かは前年の所得額によって決まりますが、残りの要件で申請する場合には、本人がいずれかを選択することになります。

免除対象となる所得(収入)のめやす  ( )内は収入金額
標準世帯(夫婦・子2人)
2人世帯
単身世帯
全額免除
162万円程度
(258万円程度)
92万円程度
(157万円程度)
57万円程度
(122万円程度)
半額免除
282万円程度
(420万円程度)
195万円程度
(304万円程度)
141万円程度
(227万円程度)

3.学生免除(毎年手続きが必要)
申請できるのは、大学(大学院)、短大、高等学校、高等専門学校、専修学校及び各種学校その他の教育施設の一部に在学する20歳以上の学生等であって、本人の収入が118万円以下の場合です。また、学生に扶養親族がいればその数に応じて所得の額に加算があります。

(参考) 免除制度の比較
全額免除
半額免除
学生免除
未 納
老齢年金の
資格期間
受給資格期間に算入される。
同左
同左
算入されない
老齢年金の額
保険料全額納付の場合の
1/3の割合
保険料全額納付の場合の
2/3の割合
年金額には反映されない。
同左
障害年金・
遺族年金の受給
保険料を納めた
場合と同じように
支給される。
年金を受けられない。
保険料の追納期間
10年以内
(3年目からは
なら
当時保険料に
追納できる。
加算がつく)
2年を過ぎると追納できない。