健康保険給付の一部が改正されました

   この10月から健康保険制度改正がありましたので、70歳未満の方を対象とした保険給付を中心に紹介させていただきます。今回の改正は平成18年10月からのもの、平成19年4月からのものそして平成20年4月からのものと時間差で改正されていきます。

【18年10月改正】
(1)高額療養費自己負担限度額の変更
 高額療養費とは、医療機関の窓口で支払う金額が1か月合計して一定額を超えた場合に、その超えた部分が保険者から払い戻されるものです。ただ次の点は注意しておく必要があります。
 @ 政府管掌健康保険と国民健康保険では自分から請求しないと給付されない。
 A 対象となる支払った医療費とは、一つの医療機関に対して1ヶ月間に支払ったものが対象になりますが、
  入院と通院は合算できず、別個に計算されることになります。

 次に、高額療養費には次の四つの種類があります。
 @ 高額療養費
    既に述べたように一つの医療機関で1ヶ月間に支払った医療費を入院と通院別に合計した額が下記の計算式で
   計算した額を超えていれば、超えた額が支給されます。
     標準報酬月額53万円以上の者=150,000円+(総医療費−500,000円)×1%
     標準報酬月額53万円未満の者= 80,100円+(総医療費−267,000円)×1%
 A 合算高額療養費
    同一月に窓口で支払った額が入院・通院別に本人また家族を問わず21,000円を超えるものが2件以上あれば
   その合算額が前記の計算式で計算した額を超過している部分が支給されます。
 B 多数該当高額療養費
   上記計算に基づき高額療養費に該当した場合、過去12ヶ月以内に3回高額療養費の支給を受けておれば、
   4回目からは上記の計算に寄らず、
     標準報酬月額53万円以上の者は83,400円を超えた部分
     標準報酬月額53万円未満の者は44,400円を超えた部分
  が高額療養費として支給されます。
 C 高額長期疾病(特定疾病)
    医療費が高額になる人工透析、血友病、HIVで療養中の方を対象にしています。
   自己負担限度額1万円を超えた部分が高額療養費として現物支給(窓口負担が1万円まで)されていますが、
   人工透析をされている場合で、標準報酬月額53万円以上に該当する場合に限り、自己負担限度額が2万円に
   変更になりました。

(2)出産育児一時金・家族出産育児一時金
    被保険者また被扶養者が出産した場合に支給されますが、5万円増額され、35万円の支給(双子の場合は70万円)に
   変更されました。
    出産費用の負担は若い世代には負担が重いとのことから、出産予定日まで1ヶ月以内の期間中に申請することに
   より、医療機関を受取代理人として指定することが出来るようになります。従って、実際に係った費用−35万円を
   医療機関に支払えばよいことになります。ただ、この制度は、政府管掌健康保険と船員保険は10月2日から導入して
   いますが、健康保険組合や国民健康保険がこの制度を採用するかどうかは保険者の判断に係っています。
   広島市の場合は、早くても来年4月以降のようです。

(3)埋葬料(費)
区  分
従  来
変更後
国民健康保険
被保険者標準報酬月額の1か月分
(10万円未満の場合は10万円)
5万円市町村によって独自に決められています。
広島市は4万円です。
被扶養者10万円
※ 埋葬費とは、葬式を行う家族がいない場合に、葬式を行った者支給される場合の名称でこの範囲内の実費が支給されます。


【19年4月より】
(1)傷病手当金・出産手当金の計算方法の変更
 現在、1日あたり標準報酬日額の60%が支給されていますが、この計算方法が、標準報酬日額の3分の2相当額に変更されます。多少給付額が増えることになります。

(2)給付の廃止(任継・喪失後)
 @任意継続被保険者に対して
   傷病手当金と出産手当金の支給が廃止されます。
 A資格喪失後の給付
   資格喪失後6ヶ月以内に出産した場合には、出産手当金が支給されていましたが、これが廃止されます。
  しかし、この場合の出産育児一時金については何も触れられていませんので、出産を機に退職し、
  夫の扶養に入っていた場合にも退職前の保険者に請求することも出来ます。

(3)標準報酬月額の上限下限の変更
   現在の標準報酬月額の上限及び下限が下記のように変更になります。上限に該当していた人は保険料が
  増えますが、下限額が下がる人は保険料が安くなります。
全39等級
全47等級
上限98万円
上限121万円
下限9万8千円
下限5万8千円

(4)標準賞与の額の上限の変更(賞与に対する健康保険料の計算)
※対象期間は毎年4月1日から翌年3月31日
現行の上限額
見直後の上限額
1回当り200万円年間540万円