障害者の雇用促進について
 

   

障害者雇用率10年ぶり増加 〜 昨年、県内企業


 県内の民間企業での障害者の実雇用率(昨年6月1日時点)が1.52%となり、10年ぶりに前年(1.50%)を上回ったことが、広島労働局の調べで分かった。一方で、法定雇用率を守っている事業所は50%を切っており、同労働局は「啓発活動や、未雇用の企業などを訪問するなどして、1人でも多くの雇用につなげたい」(注1)としている。
 1.8%の法定雇用率が適用される従業員56人以上の民間企業で、障害者の雇用状況を調査。雇用されている障害者数も前年に比べて220人増え、4.2%改善した。
 法定雇用率を満たした企業は42%で、未達成の企業のうち、1人も雇っていない企業は68%を占めた。
 一方、法定雇用率が2.1%と定められた市町村の自治体は2.13%で、前年より0.01ポイント減。2.0%の法定雇用率が求められる市町村教育委員会は2.36%で、前年を0.15ポイント上回った。
(読売新聞h18.1.19)

   この新聞記事は、「障害者雇用促進法」が常時56人以上の従業員を使用している事業主に、義務付けている6月1日現在の障害者雇用状況報告の集計結果に基づいたものです。最近は街中でも一人で車椅子に乗っている人をよく見かけるようになりました。多少そうした関心があるから気が付くのかもしれませんが、確実に障害者の方の生活圏が広がってきているといえます。パラリンピック参加者がテレビで大きく取り上げられたことなどその現われかと思います。
私たちの周りには、先天的また後天的を問わず障害をもった人たちも同じ社会の一員として生活しています。しかし、健常者と同じように就職が出来るかというとそうではないのが現実です。三障害という言葉を聴かれたことがあると思いますが、これは、知的障害、身体障害そして精神障害を示しています。身体障害の方は目や足や手が不自由といった方たちでアテネのパラリンピックの様子をテレビで見られた方も多いと思います。この中には、プロ選手として活動している人もいますし、一般企業で活躍されている方も沢山おられます。しかし、障害の重い方、また知的障害者、精神障害者の就労となると非常に厳しいものがあります。こうした現実を打破する目的で「障害者雇用促進法」が定められており、企業には従業員数に応じた一定割合の障害者の雇用が義務付けられています。一定の割合以上の障害者を雇用している事業主に対しては、障害者雇用調整金が支給され、達成できていなければ逆に障害者雇用納付金が徴収されます。「障害者雇用促進法」が定めている内容を簡単に紹介します。

1.障害者雇用率
 「障害者雇用促進法」は、「常用雇用労働者数」が56人以上の一般事業主は、その「常用雇用労働者数」の1.8%以上の身体障害者又は知的障害者の雇用を義務付けています。
2.障害者雇用報告
  @対象は、常時56人以上の労働者を雇用する事業主
  A6月1日現在の状況を翌月15日までに報告
3.障害者雇用納付金
  障害者雇用率(1.8%)を達成していない事業主は、法定雇用障害者数に不足する人数分の障害者雇用納付金(1人につき月額50,000円)を納付する必要があります。
  現在のところ、常用雇用労働者数が300人以下の事業主には障害者雇用納付金が免除されています。
4.障害者雇用調整金
  常用雇用労働者数が300人を超える事業主で障害者雇用率(1.8%)を超えて身体障害者や知的障害者を雇用している場合は、その超えて雇用している障害者の人数に応じて1人につき月額27,000円の障害者雇用調整金が支給されます。
5.報奨金
  常用雇用労働者数が300人以下の事業主で一定数(各月の常用雇用労働者数の4%の年度間合計数又は72人のいずれか多い数)を超えて身体障害者や知的障害者を雇用している場合は、その一定数を超えて雇用している障害者の人数に応じて1人につき月額21,000円の報奨金が支給されます。
6.納付金・助成金の申告・申請の手続きについて

  これらの手続きは、都道府県の障害者雇用促進協会等を経由して、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構に行います。
申請期間は次のとおりです。
・障害者雇用調整金及び報奨金・・・翌年度4月1日〜7月31日
・障害者雇用納付金・・・・・・・・翌年度4月1日〜5月15日

独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構  http://www.jeed.or.jp/index.html

(注1) 労働局では障害者の雇用促進に積極的に取組む姿勢を示していますが、ハロ−ワ−クなどの下部組織においては十分に反映されていない現実があります。就職したにもかかわらず身勝手な事業主に振り回され何時の間にか解雇され、就労の意欲を失っている現実があります。「えくれしあ第30号」に投稿いただいた「会社とハロ−ワ−クのいい加減な対応」の中に「保護者からの訴えがないし、煩瑣なことになってもよくないし、もういいじゃない?」という態度をとるのがハロ−ワ−クの担当者の言葉として報告されていますので参照ください。