パ−トタイマ−と年休

 サラ−マンの楽しみの一つに休暇があります。会社が就業規則で定めている休暇は職員全員が休みになるので問題はありませんが、年休となるとさまざまな理由から思うように取得することが出来ないのが現実ではないかと思います。しかし、労働者に付与された権利ですから可能な限り取得することも必要かもしれません。しかし、立場を変えて考えると使用者にしてみれば年休は限りなく取得してもらわないのがいいということになります。特に、今回取り上げたパ−トさんに対する年休はそうだろうと思います。週に1日それも半日しか来ないパ−トさんに年休があるのかという相談が2〜3月前あったとき取り上げようと思いながら、そのままになり、先日また別な会社からパ−トさんの年休について相談がありましたので取り上げてみました。

 相談のあった内容は次のようなものでした。

@  週1回半日のパートさんで、勤務日に都合が悪ければ、随時勤務日の変更を行っているのに年休を取得したいとの話があった。他のパ−トさんは、勤務日の変更が出来るので年休を取る必要は無いといっている。
A  週2回半日勤務のパ−トさんから年休が何日あるのか知りたい。あれば退職日まで年休を取りたいと申し出てきた。この質問の場合、話しているうちにすでに2日前退職しているとのことが分かりました。


 週1回1時間勤務のパ−トさんであっても下記の表に基づいて年休を付与する必要がありますので、職員と同様にパ−トさんにも年休取得の権利があることになります。

継続勤務年数→
週所定労働日数↓
(1年間の所定労働日数)↓
6ヶ月
1年
6ヶ月
2年
6ヶ月
3年
6ヶ月
4年
6ヶ月
5年
6ヶ月
6年
6ヶ月
週30時間以上
10
11
12
14
16
18
20
30時間
未満
 5日(217日以上)
 4日(169日〜216日)
7
8
9
10
12
13
15
 3日(121日〜168日)
5
6
6
8
9
10
11
 2日(73日〜120日)
3
4
4
5
6
6
7
 1日(48日〜72日)
1
2
2
2
3
3
3


 しかし、@の質問のように都合が悪ければ同じ週にこだわらず柔軟に勤務日の変更を行い1ヶ月の収入が確保できるよう配慮している場合にはことさら年休にこだわる必要があるのか疑問に思います。退職前に取得するのは分かりますが・・。ただ、年休の場合注意しておかなければいけないのは、年休を行使できる日は労働日として定められている日についてだけだということです。たとえば、毎週水曜日と金曜日の勤務と雇用契約で定めていれば、原則、この日以外には年休の行使は出来ないということです。通常通り勤務し、勤務日以外の日に年休を行使して、その日の賃金を貰うということは出来ません。

 Aの質問の場合は、退職後にこの質問が来たとのことですから、どこかで知恵をつけられたのかもしれません。しかし、年休の取得に当たっては事前に請求しなければならないということと、労働日以外の日に対して年休を取得することは出来ないということになりますので、退職後の請求はできないというほかありません。よく、海外旅行していて、事故で帰国が遅れた場合で、会社に連絡がつかずに無断欠勤をせざるを得ないことがあります。こうした場合、年休取得の意思表示が無いわけですから、会社は欠勤として処理しておき、後日、年休に振り返ることが行われます。これは会社側が好意的に取り扱っているに過ぎません。ただ、この場合、退職時に残った年休の買い上げを求めてきたのではないかとも思えますが、年休の買い上げは原則として出来ないといえます。