求職者支援訓練制度があります。
〜雇用保険を受給できない求職者へのスキルアップ講座〜


 ソチのオリンピックでは当然メダルを取る人達が重圧に耐えかねてかどうかわかりませんが、思わぬ結果となったり、またその反対に話題に上らなかった選手が好結果を残したりといろいろ考えさせられました。初めてテニスの大会に出たときは、足がガクガクしましたし、大会に出続けているうちには、勝ちたいとの思いから守りの姿勢になったり、弱気になったりして自分のテニスができないまま勝ち負けは別としてもやもやした気持になることもありました。また絶対に勝てない相手に対しては逆に必死になって向かっていき勝てないまでも満足できるテニスをすることが出来ました。スポーツも人生も心の持ち方一つで大きく変わります。ただ大切なのは、妄想を膨らましても、過去を眺めすぎてもいけないということで、目標に向かって今やらなければいけないことに猪突猛進できるかどうかにかかっているのではないでしょうか。東京オリンピックに向けての建設工事要員が不足しているため外国人技能実習生の研修年限を3年から5年への延長また再度技能実習生として来日できるように法律改正を行うという話があります。一方では日本人が就職難に苦しんでいるという現実もあります。3K職場を嫌うからと言ってしまえばそれまでですが、そうした意識の転換が図れなければ日本は移民大国に移行して、外国人がストをすれば日本の経済が停止する事態も当然のこととして予想されます。そうした心配があるためか、若年者の仕事への意識改革を目的として求職者支援訓練制度の中に職業人講話がかなりの時間組み込まれています。先日、この講師を依頼され話をしてきました。話の内容はさておき、この求職者支援訓練制度について紹介します。

 ハローワークが実施している職業訓練についてみると、在職中の被保険者に対しては教育訓練給付金として受講した講座の費用の20%(上限10万円)が支給されますし、被保険者が失業して失業給付を受けている場合には職業訓練を受けることが出来ます。しかし雇用保険に加入していなければこれらの恩恵を受けることが出来ないため、その救済措置としてこの求職者支援訓練制度が設けられています。

1.支援対象者
  (1)ハローワークに求職の申し込みをしていること
  (2)雇用保険の被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
  (3)労働の意思と能力があること
  (4)ハローワークが支援を必要と認めたこと

等に該当する人です。長年専業主婦であった人や自営業を廃業した人また学校卒業後も就職先が見つからずアルバイト生活をしている人など雇用保険の被保険者でなかった人が対象となります。

2.職業訓練受講給付金
  (1)職業訓練受講手当として 月10万円が支給されます。
  (2)通諸手当として、定期券相当額が受給中支給されます。

 ただし、次の条件があります。
  (1)本人の収入が月8万円以下
  (2)世帯全体の収入が月25万円(年300万円)以下
  (3)世帯全員の金融資産が300万円以下

 1人でアパートを借りている人を対象としているのでしょうか。親と同居していれば難しいのかもしれませんので、住民票を別にすればどうなんでしょう?この辺りのハードルは下げてもらいたいとも思いますが微妙なところです。

3.講座の種類と受講期間
 私が話に行ってきた講座は「ビジネス基礎科」で講習期間は毎日9時から3時30分ごろまで週5日の4か月間の講座でした。職業能力基礎講習(120時間)、コンピュータの基礎(43時間)とワードとエクセルの実習(各50時間)、簿記の基礎(60時間)と実習(60時間)そして職業人講話(20時間)にVDT作業と安全衛生(2時間)の合計405時間の講座です。この講座の定員は15名です。これだけの講座を自腹で受けようとすると数十万円かかると思いますが、先に触れたように10万円の手当てと交通費を貰いながら教科書代5,715円を負担するだけで受講できます。非常にありがたい講座といえます。こうた講座の案内は、ハローワークの前で受託機関がビラ配りをしていますが認知度は必ずしも高くないかもしれません。インターネットやコンビニの求人誌を中心に職探しをしている人にとっては知る機会もないかもしれません。やはり職探しはハローワークに通って相談するのが一番いいのかもしれません。ただ気になるのはカリキュラムの中に労働法や社会保険についての知識を学ぶ時間が無いことです。働く者の権利また何かの時のセーフティーネットについての知識、何処に行けば支援してもらえるかの知識は最低限必要であるためしっかりユニオンの存在を含めて話をしました。

 その他の講座の幾つかを紹介しておきます。
  簿記経理科(4か月)
  医療事務実務科(4か月)
  フラワーデザイナー養成科(4か月)
  CAD建築設計科(5か月)
  農業技能養成科(6か月)
  ネイリスト養成科(6か月)

 ただ、こうした講座は1年間の開催予定が事前に決まっているためタイミングの問題があるといえます。下記のサイトで各県の講座案内を見ることが出来ます。

http://nintei.jeed.or.jp/kyushokushien/search/