解雇理由の就業規則への明記が必要となりました!!

 平成15年7月の労働基準法が改正され、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」との条文が第18条の2として新たに設けられました。これに伴い、就業規則に必ず記載しなければならない事項の一つ「退職に関する事項」に「解雇の事由を含む」と追記されました。施行年月日は平成16年1月1日となっていますので、就業規則に解雇の事由が記載されていなければ施行日以降労働基準法違反となります。

 まず解雇の条文は記載されていると思いますので、「当社は関係ない。」と思われるかもしれませんが、条文にあるように「合理的な理由」がなければなりません。ということは、どのような場合に解雇となるか明確に就業規則に定めていなければ解雇できないということになります。例えば、「事業を縮小せざるを得ない場合には解雇することもある。」との記載がなければ解雇できないという事態も発生しかねません。従って、簡単に解雇理由を記載しているだけでは将来的に問題が起こりかねないということになります。当然、解雇をめぐるトラブルが発生し、監督署に持ち込まれたり、裁判になった場合の話ですが・・。労働者にとって解雇されることは大問題です。そうは言っても解雇せざるを得ない場合もありますので、できるだけ詳しく事例を挙げて記載する必要があるといえます。同時に、懲戒解雇の規定また服務規律等関連する事項については相互に関連してきますので総合的な見直しが必要となるかもしれません。

 解雇と関係はないのですが、自己都合による退職の場合、退職届の提出期日について、退職日の14日前とされているところをよく目にします。これは民法に「雇用の期間を定めないときは当事者は何時でも解約の申し出をすることができ、14日を経過したときに終了する。」(民法第627条)とあるのをそのまま適用しているからだと思います。基準法には、従業員からの労働契約の解除の定めがされていないためこの民法の規定が適用されることとなりますが、民法の規定は、辞めたくても辞めさせてもらえないときとか、なんらかのトラブルがあり一方的に雇用契約を破棄する場合が想定されていると考えられます。通常の退職であれば、雇用契約は双務契約ですから、話し合いの上解約するのが当然だといえますので、少なくとも1ヶ月前ぐらいには届け出をさせないと次の従業員を探すことが難しくなるのではないでしょうか。