知っていますか労働の法律!! 

     女性の昇進に対する差別的取り扱いについて



 女性管理職を3年で3倍に〜シャ−プ

   シャ−プは27日、今後3年間で、課長以上の女性管理職を、現在の約3倍の60人に増やす計画を発表した。従来は男性が中心だった営業などの分野にも女性を配属し、社内の活性化につなげる。
 シャ−プの管理職は3412人で、うち女性は部長5人、課長16人の計21人にとどまっている。全女性社員(2100人)の1%にすぎず、「電機メ−カ−としては遜色ないが、他の業種に比べれば遅れている」(人事本部)という。
 計画では、課長に昇格する手前の「準管理職」に就く女性社員の割合を、現在の17.3%から25%に高めて管理職候補生の層を厚くする。また、全管理職に「女性部下育成プラン」を策定させるなどとしている。(読売新聞H17.5.28)

   雇用機会均等法に基づいて男女間の差別的な取扱が今でこそ禁止されていますが、法律が施行されたからといって長年にわたって蓄積されてきたひずみは簡単には解消できません。地殻のひずみなら地震によって一挙に改善されるかもしれませんが、その結果、大きな災害が発生し、その後の復興に多大な経費と時間を必要とします。こうした女性の待遇の問題についても、経営者のみならず労働者の意識の改革も必要になります。特に、当事者である女性の意識の改革の問題もあるといえます。男性と違い、女性には出産・育児といった問題もあるためこのあたりを社会、会社、家族がどのようにクリア−していくのかそれぞれが積極的に取り組んでいく必要があるといえます。
 こうした、積年のひずみを解消するために均等法第9条は、「事業主が、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置を講ずることを妨げるものではない。」と定めています。指針ではこのことについて、「この場合、支障となっている事情とは、固定的な男女の役割分担意識に根ざす企業の制度や慣行に基づき、雇用の場において男女労働者の間に事実上格差が生じていることをいうものであり、支障となっている事情の存否は、女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない状況にあるか否かにより判断するものとすることが適当である。」と述べています。要するに、女性の割合が「相当程度少ない」場合には、採用・昇進等で女性を優遇して扱っても法律違反とはしないということです。この「相当程度少ない」とは、女性の占める割合が四割を下回っている場合を指しています。今回シャ−プが女性管理職の増員を図るため女性職員への優遇措置は均等法違反ではありませんし、むしろ積極的に歓迎される措置であるともいえます。しかし、社会的責任を果たすだけかというと必ずしもそうではなく、事業を有効に展開していくためには、女性の視点が必要であるとの判断も大きかったのではないかと考えられます。この事業をシャ−プは「女性社員の戦力化プログラム」となずけています。その施策のトップに「ニューフェース プログラム」の展開を掲げ、その推進内容として「女性ならではの能力や適性を発揮しやすく、経営効果が期待される重点活躍部門(職域)を拡充し、女性準管理職を対象とした意図的ローテーションや公募を行う。」としています。現在22部門あるものを2005年度末には50部門に増やすとしています。
 シャ−プの「女性社員の戦力化プログラム」の概要および広島県内企業の女性管理職登用の実態や意識調査(平成14年6月1日現在)に関心のある方は下記ホ−ムペ−ジをご参考ください。

シャ−プHP http://www.sharp.co.jp/corporate/news/050527-a.html
広島県HP  http://www.work2.pref.hiroshima.jp/html/a-kinfuku/chousa/kanrisyoku.htm