知っていますか労働の法律!! 

     派遣労働者をめぐる問題-2 雇用保険被保険者資格認定への法改正が必要では ?


 

   前号で紹介した派遣労働者の雇用保険者資格確認の件は、品川のハロ−ワ−クから確認請求書を出してもらいたいとのことで文書を作成して送りましたが、登録型派遣労働者の場合、実態は関係なく雇用契約に基づいて判断するので難しいとのことです。当然、このような長期間派遣されていたのですから、派遣契約まで調査してもらえばまた話は違うかもしれません。最初にハロ−ワ−クに行ってから1ヶ月近くが経ちましたが、まだまだ結論が出そうもありませんので、いろいろ問題も生じてきます。その一つに職業訓練があります。実施されている訓練をあげてみますと、「CADオペレ−タ−科」、「医療・介護事務科」、「OA実務科」、「ITインストラクタ−科」などいろいろありますが、それぞれが年に数回程度ですからタイミングの問題もあります。こうした職業訓練を受け知識や技術を身につけ正社員として採用されればいいのですが、社会の流れはパ−トや派遣などの非正規社員化している現実があります。厚生労働省の統計によれば、平成10年度には89万人であった派遣労働者が平成15年度には236万人へと大幅に増加しています。こうした情勢に対処するため労働者派遣法の改正がおこなわれ派遣元また派遣先に対しての規制は充実した内容となってきています。しかし、雇用保険の被保険者資格については派遣労働者に対応した改革がなされてきているとはいえません。短時間被保険者が設けられ1週の労働時間が20時間以上30時間未満のパ−トタイマ−労働者は救済されています。しかし、登録型の派遣労働者の就労実態に合った被保険者資格はまだ設けられていません。雇用保険の適用除外の条項の中の次の二つがネックになると思います。

 一つは、雇用保険法第42条の「日々雇用される者」と「30日以内の期間を定めて雇用される者」が適用除外となっていること。この場合、前2月の各月において18日以上同一の事業主に雇用された場合には被保険者とするとなっています。次に、短期の雇用(同一の事業主に被保険者として雇用される期間が1年未満のもの)に就くことを状態とするもの、の二つです。派遣労働者の場合、就業形態は正規職員と同じように働くものもいれば、イベント中心に不規則な雇用を繰り返す場合もあるでしょうし、複数の派遣元に登録して仕事を追いかけている人も多いことと思います。そうするとこれらの人は「同一の事業主に雇用」という条件をクリア−出来なくなってしまいます。また、前号で述べたように「日々雇用される」との雇用契約の問題も有ります。日雇被保険者と同じように派遣労働者手帳を発行する方法もあるかもしれませんが、それよりも適用除外の項目を派遣労働の実態に合わせ見直すべきではないでしょうか。

 派遣法は、第35条で派遣元に対して、派遣労働者が労働保険や社会保険に加入していない具体的な理由を派遣先に通知する義務を課しており、派遣先に対しては指針で、「派遣元事業主から派遣労働者が労働・社会保険に加入していない連絡を受けた場合において、当該理由が適正でないと考えられる場合には、派遣元事業主に対し、当該派遣労働者を労働・社会保険に加入させてから派遣するよう求めること。」と定めています。実効を挙げるために指針ではなく法律で定め派遣先にも罰則規定を課す必要があるのではないでしょうか。

派遣労働者については下記のサイトが役に立つと思います。
  派遣労働者の悩み110番 http://www.asahi-net.or.jp/~RB1S-WKT/indexhkn.htm