平成25年度フィリピン人労働者を支援する会の活動報告


(1) 活動報告
 昨年に引き続き大きな問題が無い一年でした。昨年度の終わり3月14日に江田島市切串で発生した中国人技能実習生の殺傷事件を契機として江田島市等行政の取組が新聞報道されていました。そうした取り組みは必ずしも技能実習生制度が抱える問題を正面から取り組んだものとは少し違うのではないかといえます。私が把握している限りでは、この問題に正面から取り組んだのは昨年12月に岡山県華僑華人総会がおこなった「2度と江田島事件を起こさない為に〜外国人・技能実習生の実態について〜」という講演会だけです。この事件の担当弁護士の一人端野弁護士、福山のたんぽぽユニオンの武藤委員長と私の3名が話をしました。

 江田島市にはフィリピン人200人前後が、各地区に30名程度づつ住んでおり、問題もかかえているとの情報は得ていました。江田島市の事件を契機にフィリピン人をまとめることを通じて他の外国人との関係づくりが出来ればと考え、月1回のミサの開催を検討しました。その結果、三高地区と高田地区の二か所でミサを始めることが出来ました。残念なことに三高地区については4回のミサで中断せざるを得なくなりましたが、今年は参加者が少なくても復活させたいこと、またその他の地域での開催が検討課題ですが、ただ問題はミサを引き受けてくれていたFrジェロムがイタリアに留学したため後任の神父様が見つかるかという問題があります。

 また昨年度から継続していたゴルフ場で働いていた実習生の問題が6月に示談で解決しました。この裁判の中で協同組合が指針を無視した指導を行っていたことが相手の陳述書に詳しく記載されていたことため、帰国している二人から弁護士への委任状を取りよせ、交渉の結果満足のいく慰謝料を支払わせることが出来ました。

 新しい試みとして、8月から2か月に1回を目途に開始した幟町教会での無料法律相談会が順調に進んでいます。協力いただける弁護士さんも数名おられ、常時、弁護士3名、税理士1名そして社労士1名の体制で運営しています。在留資格関係の専門家の参加が課題としてあります。4回の相談件数は外国人8件、日本人18件の合計26件です。相談件数は多いとは言えませんが継続し、認知されることによって相談は増えていくと考えています。

 25年度新たに相談を受けた状況は下記の表の通りですが、問題の事例また国籍については特別変化はありませんが、その他の項が15件から26件と大きく増えています。労働問題以外の離婚やDVといった問題が増えた結果といえます。

 広島県以外からの相談が増えてきたことから新たに地域別の統計を取ってみました。守備範囲の広島市、呉市・江田島市と東広島市以外からの相談が3分の1程度ありました。今治市4件と豊橋市2件などはこれまで広島で支援した同じ協同組合の友人を通じて関係が続いてきている地域です。交渉等が必要な場合には直接対応できないためそれぞれの地域の支援団体に依頼しています。四国については今治と坂出の造船所が中心であり、3月にえひめユニオンに初めて交渉依頼しました。豊橋についてはフィリピン人女性たちが造っている支援組織である名古屋のFMC(Filipino Migrant Center)と愛知県労連に、東京についてはカトリック国際センター(CTIC)に依頼しています。ただ問題としてあるのは支援団体と本人の間に立って、しっかり関係を持ち親身になって動いてくれる人が居ないといった問題があります。カトリック教会ではJ-Carm(日本カトリック難民移住者移動委員会)が各教区ごとに組織されているのでこれがネットワークとして機能すればいいのでしょうが・・。広島での他組織との連携と言う面では、広島市のスクラムユニオンと福山市の福山ユニオンたんぽぽと私たちの会はうまく連携が取れており広島県全域と周辺地域までは対応可能となっています。ただ私たちの会の活動は広島市と呉市周辺のフィリピン人が中心であり、これ以外の県内の他地域や他の外国人との連携は取れていません。

記録に残したもの 43件 の内訳
労 働 問 題
失 踪
脱退一時金
その他
法律相談会
(別 掲)
強制帰国
残 業
労 災
 2件
10件
 2件
 2件
 1件
26件
 4回

国籍別等
フィリピン
ブラジル
中 国
日 本
フェイスブック(再掲)
国内から
フィリピンから
31件
2件
 6件
 4件
 4件
 0件

市町村別
広島
呉・江田島
東広島
福山
今治
豊橋
東京
岡山
その他
12件
13件
 2件
 2件
 4件
 2件
 2件
 1件
 5件