ケラメイコス 〜 陶工の町 40
唐津紀行−3(唐津)

 今回の唐津ツア−は2泊3日で2泊とも唐津泊りなのでゆっくりと窯元巡りも出来そうなのですが、欲を出して沢山の窯元を回りたいと思ってしまうのですが、今回はちいちゃな子供連れなので、2日目は波戸岬の海中展望台を見学しようということになり、まず呼子の朝市を見学し、波戸岬に回りました。海中展望台に入り、その後は唐津ツア−の楽しみの一つ屋台でのサザエのつぼ焼きを味わうということになります。波戸岬の駐車場の所に屋台というと怒られるかも知れませんが、サザエやイカそして干物などを焼いて食べさせてくれる店が沢山あります。いろいろ話も聴けるので楽しみにしています。是非、立ち寄ってみてください。
 この後、名護屋城跡とその資料館を見学してから隆太窯に行きました。この窯は唐津焼というよりも焼締という釉薬を掛けないやきものにいいものがあります。唐津焼の本流中里太郎衛門家出身の中里隆先生の窯です。先生はここに窯を開く前、種子島に熊野(よきの)焼の復興の指導に行かれたから焼締をたくさん造られていると思います。先生の人柄をよく現したおおらかな作風で本来の唐津焼にしても独特な雰囲気があります。今は、ご子息の太亀先生も一緒に作陶に励んでおられます。隆太窯には数基の窯があり、今回はここで修行中の方の仕事の手を休めていただき、窯の構造や焼き方など長い時間丁寧に説明していただくことが出来、他の窯との違いなどいい勉強ができました。唐津では絶対に外せない窯です。
 ここから、小十窯に廻りましたが、人影もなく不思議に思いながら、隆先生の兄である中里重利先生の三玄窯を訪ねました。先生は、非常に繊細な絵付けを得意とされており、いつも食器が欲しいと思いながらも眺めて帰るだけになります。ちっぽけなぐい呑を一個買うよりも食器の方が日常の楽しみは大きいのは分かっていてもなかなかそうならないのが不思議です。ここは先生が表には出てこられないので遠目に姿を垣間見る程度なのでやきもののお店に寄ったとの感じの方が強いところではあります。しかし、絵唐津の素晴らしさは今の唐津焼では最高峰だと思っています。
 この日は、後二つ窯を訪ねました。虹ノ松原の福岡寄りの外れ辺りの窯で西岡良弘先生の凌雲窯です。翌日から窯焚きという忙しい中でしたので、陳列室を見学させていただき、先生と話をさせていただいた仲で、小十窯を訪ね、どなたも居られなかったことを話すと一ヶ月前に小十先生が亡くなられたことや独立された経緯、インタ−ネット・オ−クションに小十先生の作品が頻繁に出てくることなどのお話を伺い今まで引っかかっていたことが氷解しました。
 この日最後に訪れたのが小島直喜先生の曹源窯です。先生も奥様も感じのよいのんびりできる窯なので近年よく訪ねています。広島での個展が来年の3月ごろ大学病院前の花独楽で開かれる予定です。
 翌日は、唐津駅前の唐津物産館アルピノに唐津焼協同組合の展示場を見てから太郎右衛門窯を覗き、伊万里の大川内山で鍋島焼をざっと見てから有田に入り香欄社の展示場、今右衛門窯と柿右衛門窯そして九州陶磁文化館を見学して帰途につきました。九州陶磁文化館の柴田夫妻のコレクションはいつ見てもいい勉強になります。名品コレクションはいろいろあっても私たちが買えるものとなれば日常使いの食器類ですから、これらが一万点を超えるコレクションは素晴らしいの一言につきます。今回残念だったのは、昔のテニス仲間で有田に帰っている友人に会えなかったことでした。私たちとは反対に、この日は息子さんのテニスの試合で唐津に行っておられました。今右衛門さんの窯見学はまた次回の楽しみとしておきましょう。


中里隆先生 大川内鍋島焼 有田 泉山採石場
隆太窯
中里 隆先生
大川内鍋島焼
無名陶工の寄墓
有田 泉山採石場
ここが発見されたことにより
古伊万里が誕生しました。