ケラメイコス 〜 陶工の町 B  有田周辺の窯元-2

   武雄から嬉野に向かう国道34号線沿いの窯を紹介しましたが、最後に名前だけ出した青磁の弓野窯(中島宏)をなぜ触れないのかと疑問に思われた方もあるかと思います。理由は、この窯で不愉快な思いをしたからです。5時を5分ほど過ぎて訪問すると、「5時で終わりです。もし、どなたかの紹介があれば展示室を開けます。」と云われたからです。紹介者として中島氏と懇意な方の名を出そうかとも思いましたが、不愉快なので帰ったことがありました。数十年窯元巡りしてこうした経験は、ここ以外ありません。

 中島宏は青磁の作家としては、トップクラスの作家です。中国古代の青銅器をイメ−ジした力強い造形で独自の境地を展開しています。青磁の最も優れたものは、中国の南宋官窯のものです。その青磁の理想の色は、「雨過天青」といわれ、雨上がりの抜けるような空の青さですが、ここの色合いは、造形とは良くマッチしていますが、これとは違います。青磁で人間国宝になった三浦小平二は良い色合いを出しています。しかし、形と釉薬の織りなす「緊張感」や「なまめかしさ」がありません。最高の青磁作家は川瀬忍と思っています。造形感覚、成型技術そして釉薬の発色どれ一つとっても非の打ち所がありません。説明するより実物を見ていただくのが一番と思います。発行所欄HPの「美術館」に三浦小平二と川瀬忍の作品を展示していますのでご覧ください。

 まだ行ったことはないのですが、関心を持っている窯に、鹿島市の熊本義泰窯があります。写真で見る限り形は別として、良い色調の青磁を焼いているので、一度は訪ねたいと思いながら、離れた場所にあるのでなかなか行けません。

            

お 勧 め の 窯 場 の 所 在 地
弓野窯 武雄市西川登町弓野 電話 0954-28-2068
熊本義泰窯 鹿島市浜町甲4050 電話 09546-3-2029