本 の 紹 介


1. 外国人研修生 時給300円の労働者2 〜使い捨てを許さない社会へ
                      外国人研修生権利ネットワーク 明石書店 1800円
2.<研修生>という名の奴隷労働 〜 外国人労働者問題とこれからの日本
             外国人労働者問題とこれからの日本編集委員会 花伝社 1500円



 何れも外国人研修生技能実習生問題を扱っていますが、本誌冒頭に紹介されている日系外国人の問題とは法律的な枠組が違いますが、問題の構図は全く同じといえます。送出し会社と受入会社とそれぞれに纏わりつくブローカーの存在そして出国時の借金の問題など送り出しの国を問わず共通しています。

 紹介した「外国人研修生 時給300円の労働者2」は各地での強制帰国の事例や裁判に進んだ事例などの報告とともに外国人労働者の扱いに対する各国の法規制また研修生技能実習生制度への提言そして関連法規・通達などが載せられており、こうした問題を理解するための基本的な知識を得ることができます。

 「<研修生>という名の奴隷労働」は現在熊本県で進められている中国人の縫製と農業の技能実習生の二つの裁判についての経過報告とシンポジウムの記録を中心としています。二つの事件の経過が報告され、それを元に討論がなされているためいろいろな角度から研修生技能実習生問題が見えてきます。研修生技能実習生問題も労働条件の問題だけにとどまらず、2006年8月に千葉県木更津市で発生した中国人研修生による殺人事件の背景についても詳しく報告されています。研修生技能実習生問題には殺人事件を引き起こすほど大きな問題が内在しているといえます。