本の紹介

1.オイディプス ソポクレス著 岩波文庫  420円
2.ヨブ記 岩波文庫  588円
                       

 先日、「オイディプス」を探したが見つからなかったので、新しく買って読み直してみました。ギリシア悲劇というと世界史の授業で聞いただけで、実際に読まれた方は少ないかもしれません。私が学生時代にパゾリ−ニの「アポロンの地獄」という映画が封切られていますので、同年代の方は見られた方が多いかもしれません。また、蜷川幸雄が昨年、東京、福岡そしてアテネで「オイディプス」を公演し、今年、NHKが放映していますので見られた方もおられると思います。
 オイディプスを読むと悪意のある神?とそれに背いて善意の行動を取りながらも神の蜘蛛の巣に徐々に絡め取られていく様が凄まじいまでに描かれています。
 旧約聖書の「ヨブ記」もそうです。ヨブは神に正しく生きていたにもかかわらず、「人間は苦しみを与えられると信仰はなくなる」という悪魔に対して神は「ヨブに限ってそんなことは無い」と云って悪魔と賭けをし、ヨブから、財産を奪い、子供たちまでも殺してしまい、最後は、ヨブに病気まで与え、ヨブに「出来ることなら神を相手に裁判がしたい」とまで追い詰めてしまいます。これらの本は、人間とはなんだろうか。また、それでも離れることの出来ない神または運命とは何か考える上で参考にならないでしょうか。