本 の 紹 介

    @人はなぜ平和を祈りながら戦うのか  星川啓慈、石川明人 共著 並木書房  1,500円
    A戦場の宗教、軍人の信仰        石川明人 著          八千代出版  2,100円   


 私の好きな歌の一つに、「Weapon of Prayer」があります。第1番では「戦線で私たちは任務を遂行しているが、個人としては存在していない」と歌われ、フレイン部では「戦線で武器を携え、勇敢に立ち向かっている時も、祈りという武器を信頼して使おう」と歌われています。戦場に於いての祈りとは戦争の終結への祈願もあるでしょうが、自分と仲間の命を守る祈りといえます。別な言い方をすれば、相手の銃弾は自分たちに当たらず、自分たちの銃弾は確実に相手に当たって欲しいとの祈りといえます。スペルマン枢機卿はテニアン基地のミサで「諸君戦い続けよ、と呼びかけた。そして、われわれは自由のために、正義のために、そして日本人が真珠湾を攻撃した際の恐怖心を打ち負かすために戦っているんだ、といった」(元従軍チャプレン、G・ザベルカAP.1)そうです。平和な時も戦争の時も祈りが向けられる先は同じであっても内容は全く正反対のものとなってしまいます。信仰と政治や社会問題との係わりをどのようにとらえればいいのか考えても答えは出てこないかもしれません。信仰を忠実に守る良心的兵役拒否という立場もあります。しかしきれいごとの世界の話だけでは何事も解決しないのが現実です。信仰と戦争という矛盾した問題に対する一つの立場が「Weapon of Prayer」に歌われている内容といえます。私達が生きていくうえで信仰というものは大きな意味また力を持っています。しかしそれは教会組織との関係また社会との関係をどう捉えるかという問題も含んでいます。活動領域を増やすにしたがって私の前に組織と信仰と言う問題が立ちはだかってきます。私の場合、行き着くところは教会といった夾雑物を排除したところか、可能なら教会に籍を置いたそのような立場と言うことにならざるを得ないのでしょうが、何か別な方向が有るのか・・・。
 これらの本は全ての人に信仰を考えていくうえで一つの参考になるかと思います。